総合科目 D. 人間・環境一般
夏学期「環境・エネルギー問題を考える」
冬学期「エネルギー問題・地球環境問題を考える」
最終更新日:2008年4月9日
出席確認用に毎回回収しているアンケートにメイルアドレスを書いている人には、個別にメイルで回答しますので、講義内容その他、遠慮無く質問や要望を書いて下さい。なお、これまでに次のような質問・要望が多かったので、ここで回答します。
- 「レポートの書き方を教えて欲しい」
- レポートには次の内容が含まれていることが望ましく、それぞれ【】内の視点から評価されます。
- レポートの背景となる事実【現状認識の正確さ】や動機【問題設定の適切さ】
- 1.から出発して考察のために調べたこと【引用の正確さ、設定した問題へのアプローチの適切さ】
- 2.を根拠に考えたこと【論理的な考察となっているか、自分で考えているか】
- まとめ
- 引用文献リスト(特に、図表の出典は必ず明記する必要があります)
- レポートの体裁については、参考までにシステム創成学科、環境・エネルギーシステムコースの卒論(要旨)用フォーマットを紹介しますので、ダウンロードして使用していただいても構いません(この2段組のフォーマットならばA4用紙2枚でも構いません)。
- 「環境・エネルギー問題について今まで知らなかった背景や考え方が聞けて勉強になるが、解決技術についてももっと紹介して欲しい」
- 冬学期は「環境・エネルギー問題を学生の皆さんが主体的に考えていくためのヒントとなるような、問題の本質となる背景や考え方を伝える」ことにウエイトを置いていて、夏学期は解決技術の最前線を紹介しようと言う方針ですが、夏学期と冬学期は一応独立した講義なので(受講者も違うでしょうから)背景と具体例を完全に切り分けるのはなかなか難しいものです。
- ただ、アンケートでどんどん聞きたい内容などを書いてくれれば、一般的な内容については講義で、個別技術などについては下の「オープンラボ」のような技術に触れられる場の紹介などで応えられるようにしていきたいと思います。
- 夏学期の総合科目「環境・エネルギー問題を考える」では、環境・エネルギー問題の解決技術を研究し、我が国の技術経営や政策立案にコミットしている本郷の研究室が駒場に出向いてブース形式で研究の最前線を披露する「オープンラボ」も計画していますので、文系・理系を問わず知的好奇心を満たせるでしょうし、説明を担当する大学院生に皆さんの数年後を垣間見ることも出来ると思います。
- また、夏学期も冬学期も総合科目の途中に「政策実務担当者を交えたパネルディスカッション」を計画しており、皆さんのOBOGにあたる政策実務担当者に皆さんの卒業後の方向性を見いだせるかもしれません。
- 「環境・エネルギー問題に関連する学科に進学したいが、どのような学科があるか。また、どのような勉強をしておくと良いか。」
- まず、学科は産業技術分野別に専門教育を行うグループですが、現在、環境問題やエネルギー問題に配慮しない産業はありませんから、どの学科でも環境・エネルギー問題に何らかの形で関連していると言えます。
- そのような中、産業技術分野別ではなく、資源・環境・エネルギー問題そのものとその解決技術や政策を研究・教育しようという趣旨で2000年に設立されたのがシステム創成学科、環境・エネルギーシステムコースで、その教育方針などはコースのホームページに詳しく書かれています。
- また、我々教員が大学生の時代には環境問題といえば公害くらいで、地球環境問題がクローズアップされてきたのはここ10数年のことですし、インターネットがこれほどまで生活の隅々に入り込んでくるなど想像すらしていませんでした。これらのことからも容易に想像できるように、皆さんが社会で活躍する頃には全く新しい問題に直面することでしょうから、自ら問題の本質を理解し、解決すべき要所を発見し、解決方法を考案できる人材の育成が重要となります。
- まさにこのような人材育成を目的として発足したのがシステム創成学科であり、環境・エネルギーシステムコースでの資源・環境・エネルギー問題についての多彩な講義群の目的は、教科書的知識を網羅的に教え込むことではなく、多様な題材をテーマとすることで飽きることなくしかも多様な問題発見と解決のトレーニングを積ませることです。自分の頭で本気で問題解決に取り組んだ時、知識は自然と、しかも使える形で身につくものです。
- このような趣旨からは、環境に関連する知識などはむしろ本郷で嫌と言うほど接することになりますし、好奇心を刺激して創造性を鍛えるトレーニングを実践的に積んでいくことになりますので、理科系・文科系を問わず、教養学部ではそれに耐える基礎体力である英語・数学・物理・化学などをしっかり勉強しておくことを期待しますし、豊かな発想の下地となる幅広い教養を身につけておいて欲しいと思います。